「A・cornsギャラリー」リニューアル 変わり続けること アルスの本社内にあるA・corns(エーコーンズ)ギャラリーは、幾度かの改修を繰り返して今の姿になりました。空間づくりの会社なので、いとも簡単にリノベーションができてしまうわけですが、2022年の今、改修に至った経緯と現在の姿をご紹介します。 2009年 2013年 2017年 ギャラリーからアトリエへ 多くの方が訪れたギャラリー かつてのA・cornsギャラリーでは、社内デザイナーによるプロダクトの発表や若手アーティストの作品を紹介する企画展などを定期的に行い、広く一般にも公開していました。特に企画展の開催はアートを通じたコミュニケーションを創出し、スタッフにとっても感性や技術を磨く機会でもありました。また、テレビの散歩番組(ぶらり途中下車の旅)の取材も受けたこともあり、多くの方に利用してもらいました。下の画像は企画展やプロダクト発表の展示の様子です。 人が集まり、賑わう空間から情報発信の拠点へ 順調に思えたギャラリー運営ですが、2020年からはじまったコロナウイルスの蔓延は、私たちの生活に大きな影響を及ぼし、コミュニケーションの在り方に変化をもたらしました。多くの商業施設は一時休業し、ウェブショッピングの利用拡大、エンターテイメントもウェブ配信というなかで、空間づくりを生業とする私たちには厳しい状況でした。長期的には人と人をつなぐ直接的なコミュニケーションは無くならないことは想定できました。しかし、A・cornsギャラリーの運営においては、変化・進化する機会と捉え、一旦、人が集まるギャラリーはクローズし、ものづくりのアトリエとウェブメディアによる情報発信の拠点として活用することを決めました。もちろん、私たちアルスは空間づくりの会社なので、いつでも元に戻せるという柔軟な対応が可能ではありました。 ソーシャルメディアの再開 まず、情報発信の手段として、休止していたTwitter、Instagram、Facebookの運用を再開しました。多くの方に訪れていただけない分、日々のアトリエの様子やものづくりの参考になる作品の投稿などをしています。 Facebook Twitter Instagram ご興味を持っていただけましたら、フォローをお願いします。 アトリエ紹介ツアー アイディアを生む場所 ここで、新たに始動したA・cornsのアトリエ内部をご紹介します。赤い壁の入口はペイントスタッフによるもの。濃度の異なる赤を塗り重ね、テクスチャを施すことにより深みを出しています。入口すぐの所はバルーンの惑星やフクロウ、古時計などが見守る作業スペースです。A・cornsのスタッフが立体造形のスケッチやアイディアを生み出しています。部屋の隅に、ほとんど使われなくなった製図台があります。最近の空間デザインでは、CADソフトを使用するので、こちらもアンティークになっていくのかもしれません。 コミュニケーションと展示の場 さらに奥には、ピンクの馬の頭が印象的なコミュニケーション&展示スペースがあります。商品開発の試作品やノベルティグッズのサンプルなど、それぞれの作品にエピソードがあり話題がつきません。画像中央に見える古い棚を鉄骨で囲み、現代風にアレンジした棚もスタッフの自作です。このようなインテリア・家具の商品化を検討もしています。(課題も多く、なかなか難しのですが…)商品化されなくても、オリジナリティのある空間づくりのアイディアをクライアントに提供することもあり、無駄になることはありません。このスペースにある作品なども、SNSで発信しています。 作業スペース(アトリエ2・3) アトリエでは空間づくりの試作品やクライアントの依頼に応える立体造形物などを制作しています。また、東京芸術大学の学生さん(アルバイト)が、オブジェなどの制作に加わることもあります。「アトリエ2」には小型の電動工具や作業台があります。ネジ、釘、塗料、スプレーなどもたくさんあり、小さな金物屋さんのようでもあります。一通りの道具類は揃っているので、頭の中で想像した大抵のものはつくることができます。日当たりも良く天井も高めなので、創作意欲も高まります。続いて「アトリエ3」では、大型の金属加工の工具などもあり、やや大きい作品の制作や塗装などを行っています。天窓があり、日当たりが良すぎるときもあります。夏場は植物がよく育つ温室となります。 社内にアトリエがあること アートな感性とバランス感覚 空間デザインを行う会社は多くありますが、社内に立体造形の制作やペイントができるアトリエを持っている会社は稀かと思います。これはアルスが創業当時からアートな感性を大切にし、育んできたためです。ともするとPCの中だけで完結してしまう空間デザインですが、頭で考えたことをその場で具現化できる環境があることは、スタッフの刺激にもなり、他社にはないオリジナリティや差別化を生みます。昨今のテクノロジー、流行、ライフスタイルは、秒単位で進化し続けています。何かを変わらずに維持させるか、又は、素早く対応するかの見極めが難しく、綱渡りのようなバランス感覚が求められる時代かと思います。A・cornsもその急激な変化に戸惑うこともありますが、その柔軟性をもって歩んでいきます。 おわりに アルスはラテン語でアートという意味があります。この会社名のとおり、スタッフひとりひとりの自由な発想や芸術的な感性を大切にしています。空間づくりの分野で多くの会社がある中で、個性や他社との差別化にもつながっています。また、A・cornsアトリエ奥は、おもてなしのスペースとしても活用しています。会社関係の方々のみではありますが、皆さまのお越しをスタッフ一同お待ちしています! この記事に興味を持っていただけたら、是非、シェアをお願いします。 Facebook Twitter Linkedin Tumblr