sHOPIFYでECサイトをつくる

a・CORNSサイトのリニューアル

A・corns(エーコーンズ)はインテリア家具、オブジェなどを制作販売するアルスのオリジナルブランドです。コーポレートサイトとは別にそのアトリエから生まれる商品や取り組みを別サイトで紹介していましたが、2023年4月にリニューアルしました。本記事ではサイト構築までの準備や検証したことなどをご紹介します。

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リニューアルの目的は、運用方法・運用費の見直しです。旧A・cornsサイトは2012年頃のオープンでサイトデザインもこの当時のものでした。また、通信規格(非ssl)も古く、ローカル環境でもブラウジングできるシンプルなつくりで、これに不釣り合いなレンタルサーバー費用の改善も課題でした。

どうせリニューアルするなら販売機能を付けて

A・cornsの商品はインテリア・家具の通販サイトFLYMEe(フライミー)で販売しています。一方、商品の紹介も兼ねて少ない手間で、自社サイトでも販売したいと思っていました。

いくつかのECサイト制作サービスを検証した結果、A・cornsの新サイトに合っているのがshopifyでした。サイト制作の外注費も抑えられるほか、維持費(サーバー費なども含まれる)も比較的安価で、ある程度のデザインカスタマイズもできます。(下表は担当者による検証で個人的な判断です。)

項目/ECサイト制作サービス Shopify カラーミー BASE
デザイン性
ランニングコスト
△-
△+
売上手数料
機能・拡張性

サイトオープンに向けて

shopifyを利用してサイト構築までに行った情報の整理や検討したことなどをまとめてみました。

A・cornsサイト

ECサイト誰がつくる?内製か外注か

shopifyは比較的簡単にECサイトが構築できるサービスとされています。ですが、サイト構築が全くの初めてでは難しいかと思います。

ECサイトには、商品管理・決済・配送などの設定が関わってきますので、それらの設定方法を理解するのに苦労しました。クラウドソーシングのランサーズなどでパートナーを探し、部分的に構築を外注するのも良いかもしれません。

■ランサーズはこちら

ランニングコストの確認

shopifyの基本料金は下記の通りですが、ほとんどの場合、基本料金とは別にプラグイン費用が別途発生します。一般的にはプラス¥2,000/月程度を想定した方が良いかもしれません。

A・cornsのサイトは無料の予約購入機能を追加するプラグインを使用しています。現時点では無料でも、ユーザー数が一定に達した時点で有料化することも多々あります。昨今のビジネスモデルの特徴ですね。

【基本料金】
ベーシックプラン($300/年)→約¥3,500/月
プラグイン「PreOrder Now PreSale ‑ Kaktus」→無料(2023年7月時点)

■プラグインの詳細はこちら

サイト環境の調査

0からECサイトをオープンするのであれば、この項目は不要ですが、既存のウェブサイトをどうするか。クローズの仕方も気をつたいところです。A・cornsの旧サイトはローカル環境でも再現可能なことと顧客などがいないサイトのため、バックアップを取るのみでした。ただ、ドメインは捨てがたいため移管を検討しました。

ドメインの移管

A・cornsの既存ドメイン(a-corns.jp)をどうするか。以下の選択肢がありました。

①shopifyのドメイン設定機能を利用
→a-corns.jpは使えず、良いドメインは有料

②ドメインプロバイダー(お名前ドットコム等)でドメインを取得後にShopifyと連携
→a-corns.jpは使えないがshopifyより安価

③既存ドメイン(a-corns.jp)を移管することなくShopifyに連携
→既存ドメインのサーバーの仕様で不可

④既存ドメインをshopifyに移管
→やや高いが管理しやすい。(費用はshopifyの維持管理費に含まれる。)

⑤既存ドメインをドメインプロバイダーに移管しShopifyと連携
→安価で運用可能。契約手続きや移管作業の手間がある。

多少の手間はかかりましたが、ランニングコストを節減するために⑤を選択しました。

商品情報の整理

既にインテリア家具の通販サイトフライミーにも商品を掲載していましたが、それでも、既存の商品情報の見直しをする必要がありました。特に整理が必要な項目は下記の通りです。

商品画像

shopifyが推奨する画像サイズは2048×2048ピクセルのため、このサイズでトリミングします。場合によっては撮り直したりすることもあります。

商品説明文など

読みやすく簡潔でキーワード検索を意識したテキストを準備します。また、商品の取扱方法などのテキストはお客さんとの齟齬を減らしリスク回避につながるので注意深く作成しました。

商品コード(SKU)

商品を管理するうえで必要となる商品識別のコードです。現時点では商品数も少ないため、それほどの必要性も感じませんが、A・cornsの商品はシリーズものやバージョン違いあり、将来を見越して整理しました。
※SKU=ストックキーピングユニット(Stock keeping Unit)

商品情報の再確認

商品のサイズや重量、素材は、お客さんにとって大切な情報でもありますし、送料にも関係してきます。さらに原価と売価、受注生産品であれば制作期間も再確認します。shopifyではサイズや重量のデータをもとに送料を設定することができます。

販売エリアを決める

沖縄や離島・一部地域など送料が高額になる地域があります。これら地域の送料の確認のほか、shopifyでは販売地域を限定することもできます。また、海外販売を想定しているのであれば、サイト構築の手順に影響がでてきます。

shopify管理画面ー送料設定-
shopify管理画面ーSKU設定-
shopify管理画面ー商品説明-

販売方法の確認

販売方法も事前に整理する必要があります。特に配送や決済方法はECサイトを構築していく中で必要となってきます。筆者が見落としいたのが、同じ人が複数商品を購入した場合の配送方法があります。同包するか、別々に送るか、同包した場合の送料はどうするかなどです。

配送について

アルスには元から物流センターがあり、商品の発送は既存の運用方法があるため恵まれた環境でした。一般的には在庫管理から梱包、発送などが発生します。商品が売れた際に誰が受けて発送するか。ある程度の効率的な運用はshopifyツールがサポートしてくれますが、契約プランをアップグレードしたりプラグインを追加する必要があります。

決済について

クレジット決済のほか、amazonpayなどの支払い方法を追加することもできます。入金はshopify設定時に登録した銀行口座に振り込まれますので、経理部等との調整が必要です。

あまり知られていない「追加決済」

配送方法にも関連してきますが、海外や沖縄県や離島・一部地域への送料は高額になります。その都度、配送業者に見積もりを取らなければならない場合もあります。そのような時に便利なのがshopifyの追加決済機能です。

商品購入代金とは別に送料のみを追加で決済案内ができるため、送料確認後にその料金と決済方法の案内メールをお客さんへ送信し、追加決済が完了した時点で商品を発送することができます。

おわりに

ざっくりとではありますが、shopify構築の流れを記載しました。予め想定しておかなければならない事も多く、作業の途中で気付いて修正したりすることも多々ありました。少しでもこの記事が参考になれば幸いです。

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